眼鏡屋さんで美味しいお店の聞き込みをしていると昨日訪問した焼肉屋さんでバイトをしていた人と遭遇、地元飲食店で働いていて今は違う仕事であれば妥協のない意見が聞けると色々教えてもらいました。
その中の一つ、ラーメン屋さんを教えてもらい直行しました。
事前に聞いてはなかったものの超自然派のラーメン屋さんで殆どがオーガニック系食材を使用したものでした。
一度京都でそういうお店を見たことがありましたが一杯2500円くらい、潰れてしまったと記憶しています。
他にもオーガニックのパンを作っているところが2件立て続けに潰れていました。
今日のお店は一杯1100円、ギリギリのラインと言いたいところですがほぼボランティアで儲けはないと思います。
お店の人に話を聞いてみると耐えきれなくなったかのようにしゃべり出しました。
聞かなくてもよく分かるというか、良いことをやっても支持されない、理解されない辛さ、どうしようもありません。
日本は先進国中最低のオーガニック度合いでわずか1%(中国以下)、日本以下の所得しかないイタリアが15%でトップだったと思います。
1%というのは化学物質過敏症、またはそれっぽい人の割合と同じで一般社会から見ると存在していないのと同然です。
実際にやってみた感想だとまず農地が借りられない、さらに無農薬なんていうと「草だらけにされたらたまらん」と余計借りにくいです。
畑であれ水稲であれ除草が追い付かなくなるのは事実で労力が半端ではない、体力自慢でも真夏の40度近い炎天下で振り向くと再び生えてくる草にうんざりします。
収量は技術が上がっているとはいえ慣行栽培の半分以下、結局広い面積が出来ないので四分の一とかになってしまうのは確実です。
じゃあ二倍、三倍の価格で売れるかというとそうではない、せいぜい1.5倍くらいなので皆年収が100万円とか200万円とか、都市部のバイト以下の収入です。
個人事業主なので有給とかはなく死ぬほどやってやっと食べていけるくらい、家は無料、または数千円のかろうじて電気ガス水道があるようなところです。
日本にオーガニック系が普及しないのは生産者側が儲からないからの一言に尽きます。
慣行農家も労力に合わない価格で農産物を出荷していますがそこには「年金」という補助があって成り立っています。
JAも農作物の卸売部門は赤字、年金の一部は安い価格で農産物を販売するために国がばらまいているもの、農村ではそういう印象を受けました。
オーガニック食材を売る、それを使って何かを作る、いずれの形でもオーガニックにかかわると大変な事ばかりで全くお金にならない、今の僕の印象はこんな感じです。