僕がなくした文化、転勤族の家庭で育ったので、衣食住の「住」が持ち家だったことが一度もありませんでした。
今も賃貸で不動産は持っていません。
ここ最近古い日本の映画を見ているのですが、皆貧乏なのに、きちんとした格好、手作りの料理、一生懸命掃除をしていました。
僕は当時と比べ安心安全便利快適、じゃあ余った時間で何をしているのかと。
何か感じるものがあり、何を感じたのか知りたくて、雑巾と水で床を磨いてみる事にしました。
フローリングってこんなにザラザラしてるんだとか、壁を拭くと前入居者の柔軟剤臭が残ってるなとか、結構汚いな、床を磨くのって疲れるなとか、色々感じました。
とりあえず1時間、畳二枚分だけひたすら磨きました。
特に何もなかったと思いました。
家内が見にくると「空気が全然違う」と言いました。
「そうかな?」と思いつつ買い物に出かけました。
頭がスッキリして記憶や言語の回路みたいなものが良くなっている事に気が付きました。
日曜日の四条河原町、原宿並みの人出ですが、全くイライラしない事にも、姿勢が良くなっている事にも、顔つきが鋭くなっていることにも気が付きました。
家に帰ってきて空気が全く違う事に気が付きました。
なるほどと。
磨かれてるのは床だけではなく運動能力やストレス、脳回路、掃除機とは違う空気の透明感、ジムやウォーキング、マラソンとは違う清々しさ、体からにじみ出る人間力みたいなもの、そういう事だったのかと。
身だしなみがしっかりしていて、食事をしっかり取っている、率先して汚れ仕事が出来る人、フワフワした自分から脱却する為にも、ここは目指していかないといけないと思いました。